昼寝好男のブログ

日々の経験から役立ちそうな内容を綴ります

レビュー

『論理学』,野矢茂樹 〜 読後レビュー 〜

型付きラムダ計算に関する記述を読んでいたら、論理記号から拝借したという記号にまったく親和感がなく、そういえば自分は論理学についてちゃんと勉強したことがなかったなと思い至り、この本を購入して読んでみた。 この本を選択した理由は3つある。もっと…

『ブラック・レイン』 〜映画レビュー〜

松田優作のハリウッドデビュー作にして遺作となった映画。映画の冒頭、アウトロー役なら任せろとばかりに、マイケル・ダグラス扮する主役刑事の見せ場がある。渋いなぁ、着実な演技だなぁ、などと思って見ていると、松田優作扮するヤクザが登場する。その鬼…

『知性の限界』,高橋昌一郎 〜 読後レビュー 〜

『理性の限界』に続く「限界」シリーズ第二弾。本書は「言語の限界」、「予測の限界」、「思考の限界」の3章構成になっている。高橋昌一郎は、本書においても「限界」に関する広範な知識を余すところなく発揮しつつ、それでいて軽いノリの「シンポジウム」の…

『麗しのサブリナ』, 『ティファニーで朝食を』, 『シャレード』〜映画レビュー〜

僕がまだ小さい頃、実家の壁にきれいな外人の白黒写真が貼ってあった。その白黒写真に写っていた女性がオードリー・ヘプバーンだと知ったのは、僕が成人した後だった。 2013年、オードリー・ヘプバーンをフルCGで再現した、GalaxyというチョコレートのCMが話…

『論理哲学論考』,ウィトゲンシュタイン 〜 読後レビュー 〜

ウィトゲンシュタインは、言語(どこの国の言語でもよい)で記述しうる表現範囲の広さに絶大な信頼を置いている。言語は世界をくまなく写し取り、また世界に存在しないものまでを表現しうる能力を備えている。言語は、すべての思考を表現し、あるいは思考と…

『華氏451度』,レイ・ブラッドベリ 〜 読後レビュー 〜

華氏451度は「本のページに火がつき、燃え上がる温度」であり、摂氏に換算すると233℃となる。天ぷら油の高温が180℃くらいなので、紙というのは意外と発火しやすい物質なのだとわかる。 さて本書は、書物を所持することが禁止された社会を描く。この社会では…

『これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学』,マイケル・サンデル 〜 読後レビュー 〜

2010年に出版され、かなり話題になった本。ベストセラーになった本なので気軽に読めるのかなと思って読み始めたが、頭を働かせて読まないときちんと理解できない。とはいえ本書が取り上げている内容の難易度を考えたら、豊富な具体例を提示しながらわかりや…

『マーガレット・サーッチャー 鉄の女の涙』 〜映画レビュー〜

マーガレット・サッチャー、イギリス第71代首相である。この映画が公開されたとき、サッチャーは存命していた。認知症を患い、幻覚や幻聴があり、首相時代の記憶も薄れてきていたという。 この映画は、年老いて記憶も覚束なくなったサッチャーの回想という形…

『J・エドガー』 〜映画レビュー〜

ハリウッド娯楽映画を期待して観に行くと、見事に期待を裏切られる。 映画の主役、J・エドガーは、日本人にはFBIのフーバー長官と言われた方が、どこかから記憶が蘇ってくるのではないだろうか。エドガーは、自身の信念に基づいて、政府から独立した機関で…